あるRTWPC達 外伝3話 雲霞の帝王─スカイ・バード・サークル─

「うわあああぁぁぁぁ!!」戦闘用に改造された飛行機が堕ちる。
主翼・尾翼に多数の銃弾の穴。コックピットのガラスは割れている。
その傷を作った相手は…飛行機の、まさに眼前にいた少女。
犬耳、赤い首輪、ワニの尻尾…左手にハンドガン、右手にレーザーサーベルを携えている。
どうやって空に翔んでいるのか…四機のビットが周囲を舞っている。
「…危ない危ない、まさか四機もやられるとは…」
そう。彼女の言うとおり、元のビットの数は八機。
彼女は初期状態で四機を飛行に回し、残りの四機を援護攻撃に使用している。
「さて…あとは帝王だけ、か…」空を見つめて呟き、そして眼下にあるステーションへと戻る。

…スカイ・バード・サークル。この世界には、その名がついている。
ネットワーク体感型高空対戦アクションシューティングというジャンルで今、βテストが行われている。
勿論、The Worldと同じくニューロゴーグルが用いられているのだ。
「いやあ、チコラブさん…あんた強いよ。まさか俺の神威六式戒が大差で破れるとはねぇ…」
「あー、そっちだってなかなかのものだったよ。
 エア=ドラグーンでも二機しか破壊できなかったビットを四機も壊すからさぁ…どきどきしたなぁ、もう」
「チコラブさん、王座争奪戦…がんばってくれよ。KARURAさんは強いぞ?本当に…」「うん、ありがとう」

…少女のプレイヤー名は『チコラブ』。機体名…キャラクター名とでも言うべきか、は『ぽち』。
このゲームをはじめてまだあまり時間がたっていないというのに、今では高位プレイヤーとして尊敬されている。
戦闘スタイルはハンドガンからの特殊弾での牽制からビームサーベルでの一閃。
生身タイプで体も小さく、他のキャラなら通れない弾幕の隙間を通る事だってできる。
機動力と攻撃力は申し分ない。だが、装甲や耐久力はゲーム中最低クラス。
先にも言ったが、生身であるため耐久力が低い。
装甲に関しても、生身タイプは十分な装甲を得る事が出来ないのだ。
まさに玄人向けタイプとも呼べるそのタイプを、チコラブは難なく使いこなす。
だが…もう一人、生身タイプを駆使するプレイヤーがいる。

ロビーのベンチに座るぽちに、金髪縦ロールの女性が近づく。
「…あら、チコラブさん…もうランキング二位にまで食い込んだんですの?」
「ん、うん。油断してちゃダメだよ?帝王…KARURAさん?」
「あらあら、私の天下もこれまでというわけですの?困りましたわねぇ…」
「まだ決まったわけじゃなかろうよぉ…まぁとにかく、手加減はしない」
「望むところですわ、チコラブさん。…この、SBC史上最大の戦いと致しましょうな。
 公式戦申し込み、しておきましょうか?」
「してくれるんだったら、頼みますかな…じゃ、これこっちのデータ」
「ええ、確かに…では、私のデータですわ」「…ひぃ、全体的に負けてらぁ」
「くす…面白いお方ですわ、貴方」「そう?…とにかく、手加減はしないからね。言ったけど」
「ええ、いいましたわね…では、私は整備があるのでこれで」「じゃあ、一週間後な」
「ええ」金髪の女性はそう言い残し、整備場へと歩いていく。

プレイヤー名、『KARURA』。キャラクター名、『フランソワ=クサナギ』。
スカイ・バード・サークルオープン直後からの古参プレイヤー。
当時最弱と言われていた生身タイプで瞬く間に頂点へ登りつめたプレイヤーである。
その後、彼女を目指して何人ものプレイヤーが生身タイプを使い始めるものの、
αテスト終了時には彼女以外の生身タイプキャラはいなくなってしまった。
戦闘スタイルは遠距離がメイン。ミサイル・ガトリング・バルカン・ライフルなど様々な武装を持つが、
特に全方向レーザーキャノンでの牽制から超巨大レーザーキャノンが最大の攻撃である。
チコラブの『ぽち』と比べると機動力が劣るが、流石はベテランと言うべきか総合的な能力は彼女が勝っている。

──そして、一週間後。
「これから、スカイ・バード・サークル第5回公式試合を開催します!」
会場が熱気に包まれる。司会席に通常プレイヤーが座っているのに対し、解説席にはゲームマスターが座っている。
「さて、SBC公式試合ですが…αテスト時代4回、βテストでは今回が初めてということですが、
 ゲームマスター・ガブリエル。何故こんなに公式試合の回数が少ないのですか?」
「公式試合は開催に多額の資金を必要とします。成功すれば開催者に多額の資金が舞い込みますが
 失敗した場合の損失は目も当てられません。ですから、プレイヤーも慎重になるんですよ、開催は」
「なるほど…では、今回のカードですが…」
「ええ、今回のカード…プレイヤー・KARURAの操る『蒼空の帝王』フランソワ=クサナギ。
 そして対するはプレイヤー・チコラブの操るぽち。新進気鋭の新人です」
「手元の資料によりますと今回のバトルフィールド、超高層都市『ワイズブレイン』は
 ビルだらけの運用試験中のフィールドだそうですが?」
「バトルフィールドに関してはこちらからお願いしました。
 なにせ生身タイプの有利になる地形がありませんでしたからねぇ。
 今回はお互い生身タイプということで使っていただいて感想を貰おう、と目論んでおりますw」
「なるほどぉ…さて、今回の勝負…どちらが勝つんでしょうかね?」
「手元の資料によれば彼女たちは一週間前にお互いのデータを交換し合った…
 ですから簡単にどちらが勝ちそう、という予想は立てられません」
「そうですか…ですが、能力差はあまり変わらないものとすれば、やはりフランソワが有利なのでは?」
「能力が全てならプレイヤー・焔の『黒き疾風』神威六式戒を撃破することなんてできませんよ。
 正直神威に比べるとフランソワの能力は少し劣っていますが、
 未だに彼女を一位の座から引き摺り下ろせない…そういうことですよ」
「おっと、両者が今…出撃しました!お互いの言うにはSBC史上最大の戦いとする、との事!」
「さぁ、どんな戦いになるんでしょうか。楽しみですねぇ」

ビルのヘリポートから、フランソワ=クサナギが翔び立つ。
少し遅れ、別のビルのヘリポートからはぽちが出撃する。
フランソワがビル郡を抜け、都市全体を一望できる高さまで飛び…全方向ビームを放つ!
「フランソワの先制攻撃…全ての道路区画にビームの雨が降り注ぐッ!!」
ぽちはハンドガンでビルの窓ガラスを割り、中に侵入してビームをやり過ごす。
そしてビームの雨がやんだとほぼ同時に窓から身を乗り出し、銃撃戦が始まった!!
「ゲームマスター・ガブリエル!壮絶な撃ち合いですが…」
「これはまだ小手調べのようですね。
 ですがこれをそのまま続けると、落下してくる弾丸でぽちが不利になりますが…」
「おおっと、これは…ビットだ!ビットがフランソワの背後に!
 …これは上手い!フランソワ、ぽちのいる方向へと高速落下!!」
「おっと…フランソワの動きが止まりましたね。これは…ワイヤー!
 電磁ワイヤーが張り巡らされ、フランソワを絡め取っています!!」
だが、このまま終わるフランソワではなかった。
電磁ワイヤーを利用してビットへ攻撃を掛ける…だが、あっけなく通り過ぎた。
「これは…ホログラフユニットか!ビットがホログラフを投影してその角度からレーザーを放っていた!
 そしてぽちはビルを離脱、電磁ワイヤーを勢いよく引っ張りフランソワの体が地面へまっさかさま!!」
「フランソワ、体に仕込んだブレードを使ってワイヤーを抜け出しましたか…
 ですが、その隙にぽちが上空に…攻守が逆転しましたね」

(…さて。新しく仕込んだギミックを二つも使ったというのに向こうはそんな様子を見せない、か…ならば)
ぽちはハンドガンから…様々な特殊弾を放つ!
(硫酸弾、火炎弾、凍結弾、磁力弾…新作はまだつかうべきじゃないしな。
 これを避けれないならそのまま近づいて斬るだけだ)
だが、フランソワも負けじとアサルトライフルで特殊弾を相殺する。
「おおっと、フランソワ!全弾撃ち落したというのにビルの窓ガラスに銃口を向け…撃った!」
「全く、素人ですわね…チコラブさん、貴方ならこの程度は序の口でしょう?」
「序の口というか何というか…ねぇ」ぽちの手が開いているのに気付き、緊急回避を行うフランソワ。
刹那、フランソワのいた空間に電磁ワイヤーが噛み付く!
「そちら!」振り返り、ビルの内部を狙撃!迫ってくる特殊弾を撃墜!
…「おおっと!?フランソワが凍りついたぁっ!?」
「なっ!?」「あの程度でホログラフの全部を騙ったわけじゃないからさ…でぇぃっ!!」
ぽちがフランソワにブレードでの攻撃を仕掛けようと近づく!
しかし、フランソワは氷を破り、回避…損傷、軽微!
そのままフランソワは上空へ!

「裏の裏をかいたかと思えば、裏の裏の裏を付く…貴方らしい戦い方ですわね、チコラブさん」
「ま、僕としては裏の8√5iπほど斜め上を狙いたいんだけどね」
意味不明な言動を残しつつ、追撃をかけるために急上昇するぽち。
「おおっと、ぽちが高速上昇!再びフランソワに肉迫する!!」
「…?どういうことでしょう?ぽちの近接攻撃はカウンターの絶好の的…まさか!」
フランソワとぽちが交錯…フランソワは、そのまま加速していく!
「うひゃああぁぁっぁぁ!?」なんと、急上昇したはずのぽちがビルの陰に!
「光学ステルスとホログラフユニットの併用でしょうが…残念ながら、見切りましたわよ」
そうフランソワが吐き棄てた途端、ぽちの体が大きく吹き飛ぶ!
高速道路を突き抜け…道路に激突…激突…しない!
「…まさか、見切られたとはねぇ…」(まずい、耐久値が一撃で一桁か…!!)
ビットの反重力装置の出力を最大にし、踏みとどまったぽち。
あと一瞬でも発動が遅ければ、ぽちは敗北していただろう。
「…全く、あなたという方は、油断も隙もありませんわね…」
(レーザーブレードでのカウンター…直撃していれば、負けてましたわね…)
だが、ただで転ぶわけがない。直撃の瞬間、レーザーブレードでのカウンターが決まっていた。

「…ビットを一機、こちらに。レーザーブレードをお返ししますわ」
無言でビットをフランソワの方に動かす。
フランソワはビットが来たのを確認し、レーザーブレードをビットに置いた。
置かれた音を聞いて、ぽちはビットを戻す。
「…今、不意打ちしなかったのは失敗かなぁ?」「不意打ちしたほうが失敗でしてよ?」
レーザーブレードのスイッチを入れる。…小細工はされてないようだ。
「勿論、私の方もそれに小細工を加えることは己の負けを生み出しますわ」
「…そう?まぁいいや。…次の一撃、全力で行かせて貰うよ」「望むところですわ」
そう言い放ち、ぽちはバックパックの中を確認する。
対衝撃シールドの展開で、バックパックの中身は無事だ。
(…予備ビット4、予備対衝撃シールド3、弾薬、超反動バズーカ、ウイングブースター…
 現在の装備の出力は…ビット、一機機能停止、一機出力25%、他異常なし
 対衝撃シールド、1番は25%、2番は30%…3番は100%。いけるな)
バックパックの中から予備のビット四機を出し、筒状の機械…対衝撃シールドを装備する。
「おおっと、これは…電磁ワイヤーを比較的背の低いビルの屋上に打ち付けた!?」
「なるほど…ワイヤーを使っての加速攻撃でしょうか…」
ぽちは超反動バズーカを…地面に撃った!反動でぽちの体が加速し始める!
「反重力ビット・ウイングブースター、最大出力!対衝撃シールド、全開!
 電磁ワイヤーは最大出力で巻き上げろッ!!」
ぽちが…弾丸のような速さでまだ加速する!!
(…な…速い!まさか…)フランソワは慌てて回避しようとする。
「電磁ワイヤー制御機、分離!…喰らえぇっ、音速の一撃をぉッ!!」

…一瞬、全てが止まった。
(…手応えが…!!)
ぽちはフランソワの横を駆け…通り抜けざまにレーザーブレードとウイングブースターが壊れる。
フランソワは重火器を盾にソニックブームを受け…かろうじて踏みとどまっていた。

「反重力ビット、出力最大!速度を減衰させろォッ!!」
重力とは正反対の方向への上昇であるため、重力も手伝ってだんだんスピードが落ちる。
だが…反重力ビットの動作が止まり、…落下する。
「おぉっとぉ、ぽちの反重力ビットが機能を停止したぁッ!?」
「ウイングブースターも壊れましたから…あとは落下!ぽちの負けが確定かッ!?」
まだ空中への上昇が続くぽちは、レーザーブレードを落とした。
「ぽち、レーザーブレードを落としたッ!!これでは、ぽちの勝利は絶望的です!!」
「…チコラブさん、貴方は…素晴らしい人です。…勿論、地面に叩き付けるなど侮辱の極み。
 …射抜いてあげますわッ!!」フランソワがアサルトライフルを…撃った!!
「回避しようのない真下からの銃弾がチコラブを襲う!フランソワの勝ち…」
「へーえ、敗者のいない勝者なんていない筈だけど?」一瞬、会場がどよめいた。

ギィンッ!!

「こいつを忘れちゃいないかい?…特殊弾薬の、ハンドガンを、さ」
ぽちが、アサルトライフルの銃弾をハンドガンの銃弾で叩き落したのだ!
「おおっとぉ、ぽちのハンドガンはまだ生きている!」
「…何故、ここまで笑顔を作れるんですの?」「そっちだって同じ事…楽しいからに決まってるっしょ」
「ですが、貴方の敗北は確定的…翼を失った鳥が、空を駆ける事など出来ませんわ」
「KARURAさんさぁ…俺を落下させるつもりでも?」
「勿論…とどめはこの手で」そう言い放ち、アサルトライフルを撃つ!撃つ!!撃つ!!!
だがぽちも負けじとハンドガンで銃弾を叩き落す!
壮絶な撃ち合い…だが、ぽちの体は重力に吸い寄せられる。
「凄い、執念だぁッ!…だが、ぽちはずるずると落下している!このままでは、ぽちの負けは確定的だッ!!」
「…勝ち負けは問題じゃない」「そうですわ…私たちのプライドにかけて、全力を出しているだけ!!」
「おおぉぉぉっ!!」「ああぁぁぁっ!!」さらに壮絶な撃ち合い!!
だが…ぽちがフランソワのいる高度よりも…落ちた!!

…だが、戦いはまだ終わらない。
アサルトライフルが撃てなくなった。…薬莢詰まりが発生したのだ。
それを確認すると、フランソワは…ぽちめがけて落下する!!

風の流れが、見えた。
「…これは!!」風が蛇を成しぽちを、フランソワを飲み込む!!
「新作の特殊弾…『旋風弾』。着弾した瞬間、強大な竜巻を発生させる!!」
「嘘…!ハンドガンを打ったところなんて…」「撃つだけが、能じゃない」
「…!そうか、レーザーブレードと一緒に旋風弾を落下させていたんです!!」
「そう言う事ですか…ですが!中心に風は発生しない!!」フランソワが、竜巻の中心へと抜けた!
「残念、KARURAさん…それは予測済み」上空から…弾丸が降ってくる!!
「この程度…ブレードでも十分ですわっ!!」綺麗に弾丸が真っ二つになっていく…
だが…青い弾丸を斬った瞬間、白いものがフランソワに降り注ぐ!!
「くぅっ!」フランソワはとっさに身を捻って白い物体を回避…出来ない!背中のブースターパックを包まれる!
「粘着弾…新作その二、さね。着弾もしくは破壊されたときに鳥もちを射出する弾丸…さぁ、チェックメイト──」
トリガーを引いた。…が、弾が出ない。「…ジャムった」
瞬間、竜巻が消える!二人は慣性で近くのビルのヘリポートに飛ばされた!

二人は、綺麗に着地した。
「さぁ、お互い残存耐久力は一桁!重火器類は全て破損、もしくは使用不可能!!」
「…となると、格闘勝負ですね。一撃で勝負が決まる…本当に手に汗握る戦いです」
ブレードを構えるフランソワ。姿勢を低くするぽち。
「…チコラブさん。貴方と戦える事…素晴らしい名誉ですわ。勝ちを譲ってさしあげても問題なんてありません」
「そう?ま、こっちだってとても楽しい…こっちこそ勝ちを譲っても悔しくないよ」
「ですが…」「けど…」空気が渦巻く…「「全力で…勝負!!」」
二人とも、走り出した!!「さぁ、最後の一撃…一体どちらが勝つのか!!」

──控え室
「…あ〜、楽しかったぁ」「ずいぶん暢気ですわねぇ、チコラブさん」
「ああ、KARURAさん。結果的には防衛、おめでとう」そう。フランソワは『負けなかった』。
「…何を言ってるんですの、こんな防衛…残念ですわ。中途半端ですもの」
「…そう?けど、結構アツい結果だったんだけどさ」
「んもう…私としては貴方に勝ってほしかったのですが…」
「ま、あの状況で手加減なんてされても困るだけだったし…いいじゃん。これはこれで」

…数分前。
お互いの最後の一撃は…相手に直撃した。
同時のタイミングで。…引き分けである。

「…とにかく。私は納得したわけではありませんわ。また後日、戦いましょう」
「こっちだって、もとよりそのつもりだよ。…ん」フランソワが差し出された手を握り、握手する。



『…それで、どうなったのだ?』瓦礫の町で、チコラブの昔話に耳を傾けていたレーニャが訊く。
「ん?ああ。今もちまちまやってるよ?KARURAさんとは相変わらずライバル。
 …105戦51勝51敗3分中だけどねぇ」チコラブが苦笑いしながら補足する。
「つまり、チコラブさんのその姿はSBCからのものって訳か」
「犬耳も鰐尻尾も、クエストの景品だったからさぁ、必死になって取りに行ったよ。
 …言っておくけど、キャラタイプでクエスト景品変わるからねぇ」
「…チコラブさんってSBCからの招待プレイヤーか?」
「ま、ね。KARURAさんは蹴ったけど…正直どっちも楽しいからねぇ。KARURAさん、ミスってるw」
「ああ、そうそう…チコラブさん、新作なんだが…」そう言いつつ、服を出す真澄。
「真澄っちゃん、あんたGM権限持ってるんだからもっと他の人と同じように接しようや」
苦笑いしながら突っ込みを入れる。

大空を、鳥が舞う。蒼いキャンバスに描かれる白が、鮮やかに光っている。